因果応報の法則(時間差)(その1)

「時間差」… それは神の慈悲

 因果応報の法則。簡単に言えば『善因は善果を生み、悪因は悪果を生む』という法則です。原因結果の法則とか、作用反作用の法則とも言います。
 名称は何でもいいのですが、あなたは、この法則がこの世の中に厳然と働いていることを信じますか?

 私は信じます。
 因果応報の法則は、この宇宙に厳然と働いています。

 しかし世の中を見渡すと、「なぜあの人は、あれだけ善いことをしたのに、あのように苦しんでいるの?」、「なぜあの人は、あれだけ悪いことをしていながら、いい家に住み、お金持ちなの?」といったことが多くあります。
 因果応報の法則が働いているのなら、おかしなことです。

 なぜでしょうか?
 実は、因果応報の法則は、「必ずしも直ぐに結果が出ない」という性質があります。つまり結果が出るまでに時間がかかるんです。この性質があるから、因果応報の法則は、仏教の中だけの話だとか、躾のための創り話だ、などと思われて、信じられていなんです。

 では、なぜ、結果が出るまでに時間がかかるのでしょうか?
 これは「神様の慈悲」と言われています。
 なぜかというと、時間がかかることによって更生の機会が与えられるからです。つまり悪いことをしても、その結果が現れるまでに時間がかかれば、悪いことの反省をしたり、良いことをしたりして、更生の機会が持てるからです。更生により悪果が消える、つまり悪いことが起こらなくなる、という神様の慈悲です。

 でも、これは本当でしょうか?
 これについて、昭和・平成の大経営者、京セラ創業者の稲盛和夫さんは、概略、次のように語っています(稲盛和夫著「なぜ生きるか、どう生きるか、いま『生き方』を問う①(CDブック)」P21~P29)。
 「シルバーバーチの霊言集」という本の中に次のように書かれています。『因果応報とは、よいことを思い、よいことをすれば、よい結果が生まれ、悪いことを思い、悪いことをすれば、悪い結果が生まれるということなのだが、どうもその辻褄が合わない。だから、それを疑い、信じていない人もいると思うが、私(シルバー・バーチ)のいるこの場所から、皆さんの生きている現世を見通せば、一分一厘の狂いもないくらい、悪いことを思い、悪いことをした人は悪い結果になっている。よいことを思い、よいことをした人はよくなっている。一分一厘の狂いもないくらいに、この法則はピタッと当たっている。』」

 稲盛さんは、これで因果応報の法則がこの世の中に厳然と働いていることに納得ができたそうです。私もそうです。あなたはどうですか?

2025年2月19日

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